デューク・エリントン(Duke Ellington)

1899~1974
ビッグバンドといえば、この人のデューク・エリントン・オーケストラとカウント・ベイシー・オーケストラ。両者とも、スウィング時代以前から生涯を通してビッグバンドを経営し、ビッグバンドの時代が過ぎ去っても衰えぬ人気に支えられた。ベイシーが時代に応じて刻々とバンドのスタイルや、アレンジャー、プレイヤーを変えていくのに対し、エリントンはレパートリーを原則オリジナル曲にし、メンバーもほぼ固定した。バンドのメンバーは特に「エリントニアン」との尊称を持つ。38年以降はほぼ一心同体ともいえる作編曲者ビリー・ストレイホーンを得て、作編曲の質、量を共に充実させる。 27年にはコットン・クラブと契約、出演。当時のクラブは演奏というよりはショーの要素が強く、ジャングル仕立ての舞台で腰みのを着けた女性が踊り、プランジャー・ミュートで、例の加藤茶の「ちょっとだけよ」でおなじみの”Taboo”のトランペットのような音で伴奏するというジャングル・ミュージックなるものもエリントン・オーケストラの発明?である。「音楽にはジャンルはない。よい音楽とそうでない音楽があるだけだ。」との言葉どおり、ジャズにこだわるというより、二十世紀のアメリカ音楽を志し、Take the A Train, It Don’t Mean a Thing, Mood Indigoなど素人にもわかりやすく、ジャズの枠を超えて「スタンダード」となっている曲も多い。⇒ビリー・ストレイホーン

主なエリントニアン: ジョニー・ホッジスハリー・カーネイベン・ウェブスター、ポール・ゴンザルベス、クーティー・ウィリアムス、キャット・アンダーソン、クラーク・テリーなど。

JAZZ RANDOM WALK TOP